親からもらった大切な体を傷つけるのはだからこその自分の罪の深さを感じます
覚えています どれほどに死にたかったか 決してそれが踏み台になったとか過去になったとかは思ってないよ ちゃんと覚えてるよ 左手が全て覚えています
ことばにできないほど忌々しいことをしました 傷を見るたび自分が忘れられないような感覚があります あの時の自分がちゃんと覚えられているように感じます もっと痛かった これはただの左手の痛みなのであって 
ごめんなさいごめんなさい わたしがやってしまった わたしがどうでもいい卑小なことを 
ひだりてがピリピリするのが心地よいと思ったことはないけれど あの日にも 恐ろしい程に 自分がそばにいて どんな顔をしていただろうか 死んだわたし もういない かなしいごめん どうしてもわたしのせいなのに 私が 消えた
忌々しいことばかりを残していってしまう もう何も残さなければいいと思う じぶんにあるのは罪悪感だけであって
ああ本当に早く死ねばよかったのだろうか わたしにあれが全てだとは思えないけれど 全ての何かが全てわたしのせいだったような気がする
どうしても償わなければならないことがあったのにわたしは出来なかった どうやったらできるだろうか ひだりてがピリピリする 早く死ねと言っているみたいに でもこんな痛みではないのだろう こんな皮相的な皮膚だけにあるピリピリした痛みじゃなくて 冷たさが芯にまで響いてくるような あの恐ろしさが あるのだろうか わたしは常にいたかった あの頃常に左手がピリピリしていた 死ねばいいと思っていた 他の誰でもなくわたしが死ねばよかったと思う 母が助けてくれた おかあさんごめんなさい ごめんなさい わたしのような人間が生まれてきてしまった 全てを達観してみているような視点の人間は自分自身に盲目すぎた おかあさん 
わたしはあの時わたしが死ねばよかった おかあさんがわたしがしんであげようかといって この状況が変わるならしんでほしいとおもった おかあさんにしんでほしい理由はなかったけれどしんで逃げられるならしんでほしかった でもあのときわたしが死ねばよかった ごめんなさいごめんなさいごめんなさい どうしてもわたしは死ねなかったのに わたしが悪い わたしが悪い わたしが悪いわたしが悪いわたしが悪いわたしがわるいわたしがわるいわたしがわるいわたしがわるいわたしがわるい
ごめんなさいおかあさん ごめんなさい はやくしねよと思ってますか 誰かがわたしにそう思ってますか わたしですよ そう ごめんなさい